学生のやる気を高めたい

学生のやる気を高める、ということは、学習に対する動機を高め、主体的に意欲をもって学習に取り組ませる、ということです。それでは、どうしたら学生のやる気を高められるのでしょうか。

まず、学習する内容に対して、自らの体験や実社会との関連付けができると、その内容の学習に対する動機が高まります。例えば、振り返りを課して、学んでいる内容を学生の自己経験に当てはめるとどうなるかを考えさせたり、学んでいることが将来どのように役立つのかを具体的な例を提示して説明すると、学生のやる気が高まると言われています。また、内容をグループで議論させることによって、新しい気づきが生まれることもありますし、学生の視点から思考をさらに深めることができ、やる気の向上につながることにもなります。さらに、学生が疑問に思った点、躓いている点などを教員に速やかに伝えることができ、それに対して速やかに建設的なフィードバックが行えると、学生のやる気を高めると考えられます。学生も人間です。人間は、自分に注意が払わられていると感じるとやる気を出すのが自然です。コミュニケーションを密にとることによって、学生の学習に対する動機を高めるのです。最近では、様々なコミュニケーションツールがあり、対面でなくともコミュニケーションを維持する方法が多々あります。オンラインコミュニケーションを活用するにあたって背景となる理論については、「オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(1)1」、「オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(2)2」、「オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(3)3」をご参照ください。また、どのようなコミュニケーションツールがあるのかについては、「オンラインコミュニケーションツールとしてどのようなものがありますか4」を、コミュニケーションの手法については、「主体的に学ぶ学生を育てるコミュニケーションにはどのようなものがありますか5」、「学習者の相互支援に役立つコミュニケーションにはどのようなものがありますか6」を参照してください。

次に、学生の主体性を尊重するよう仕向ける授業デザインを考えることによって、学生のやる気を高めることができます。教員が一方的に話すだけでは、なかなか学生のやる気を高めることはできません。教員が学生に知識を伝達するのではなく、学生が自ら情報を集め、分析し、整理し、評価し、それをまとめて発表したり、レポートにしたりする、といった学習課題を課すことによって、学生が主体的に学習に取り組むようになり、やる気が増します。しかしながら、あまり多大な課題を一度に課すと、学生が期限内に完了できる自信を喪失させ、反対にやる気が下がってしまう可能性もあります。学習課題は、学生が無理なくできる範囲内で、段階的に課すことが重要です。ICTを活用して学習意欲を高める方法については、「ICT活用によって学生の学習意欲を高めるにはどのような方法がありますか7」を、ご参照ください。また、講義以外の授業手法については、「講義中心の授業の他にどのような授業スタイルがありますか8」を、授業で学生の積極的な参加を促す方法については、「どのように授業を設計したら、学生が積極的に参加するようになるのでしょうか9」や「どうしたら学生がもっと学習に意欲を持つように教えられるのでしょうか10」を参照してください。

Q&A
1. オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(1)
2. オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(2)
3. オンラインコミュニケーションツールを活用するコツを教えてください(3)
4. オンラインコミュニケーションツールとしてどのようなものがありますか
5. 主体的に学ぶ学生を育てるコミュニケーションにはどのようなものがありますか
6. 学習者の相互支援に役立つコミュニケーションにはどのようなものがありますか
7. ICT活用によって学生の学習意欲を高めるにはどのような方法がありますか
8. 講義中心の授業の他にどのような授業スタイルがありますか
9. どのように授業を設計したら、学生が積極的に参加するようになるのでしょうか
10. どうしたら学生がもっと学習に意欲を持つように教えられるのでしょうか
最終更新日 : 2013年3月20日