ICTを活用して、授業で学生の興味をひきつけたい

まず、大事なことは、「具体物の提示、板書や口頭での説明と映像の提示のバランスを工夫する」ということです。
口頭は、たくさんの情報量を伝えられます。しかし、板書も併用し、内容の整理をすることが必要です。さらに、映像や具体物の提示を行うと効果的です。映像を見せる効果は、どこにあるでしょうか。1つ目は、「具体的なイメージを持つことができる」ことです。口頭で伝わりにくいことも、映像を見ることで、学生はイメージを持つことができます。2つ目は、「体験できないことを見ることができる」ことです。3つ目は、「集中力を高めることができる」ことです。講義時間の途中に映像を見せることで、画面に注目させます。
配慮事項について説明します。まず、映像の提示は、全体の3割以下の時間配分で行うようにしましょう。ずっと映像を見ていたのではマンネリ化してしまいます。次に、プロジェクター等の電源を入れておくことです。映像を見せる直前に準備をすると、授業のテンポが悪くなってしまいます。最後に、プロジェクターで投影する場合は、部屋の電気は前面だけ消す、ということです。部屋の電気をすべて消してしまうと、学生がメモ等をとれなくなってしまいます。

授業を行うときに、パソコンを使って要点をまとめ、プレゼンテーションソフトで提示する方法があります。要点をまとめられるだけでなく、映像なども入れられ、学生の興味をひくこおとができます。一方で、注意すべきこともあります。
1つ目は、「文字を書き込みすぎない」ということです。1枚に書き込みすぎると、学生は大事なところや、強調点がどこかわからなくなってしまいます。箇条書きにするなど、工夫しましょう。2つ目は、「長い文章にしない」ということです。口頭で解説や説明をすることと、プレゼンシートで提示をするキーセンテンスを区別することが大切です。3つ目は、「映像と言葉のバランスを工夫する」ということです。プレゼンシートに書かれたキーセンテンスを補完するような写真や図が、1つか2つ入っていると、よりわかりやすくなります。4つ目は、「ところどころに質問を入れる」ということです。どうしても黒板にチョークで書くのとちがい、学生はメモをとる時間がとれない場合が多いです。質問を入れて、一息入れることも大事です。
「文字を書き込みすぎない」「長い文章にしない」「映像と言葉のバランスを工夫する」「ところどころに質問を入れる」の4つに留意して作成・実施してみましょう。

着目させたい箇所があったり、視聴後学生にディスカッションを求めたりする場合などは、「映像を見せる際に気づいたことを付箋紙に書かせる1」などしても良いでしょう。「学生に対する資料の提示2」や「具体的な事例を見せるために写真を多く用いるアドバイス3」、「ICT機器が動かなくなることへの対処7」についても、Q&Aがありますので、こちらも参照してください。
最後に、授業の際に提示する映像4音声5については、撮影や録画をした後に編集すること6も十分考慮に入れましょう。編集していない映像をそのままだらだらと長時間見せても、かえって逆効果になりかねません。撮影機材の情報やカメラ操作などについての詳細のアドバイスもありますので、参照にしてください。

ビデオ
1. 映像を見せる際に気づいたことを付箋紙に書かせる
2. 学生に対する資料の提示
3. 具体的な事例を見せるために写真を多く用いる
4. 授業用映像撮影のポイント
5. 授業用音声録音のポイント
6. 授業用映像音声の編集のポイント
Q&A
7. 授業で、ICT機器が急に動かなくなりましたが、どのように対処するべきですか
8. 授業で使う映像を撮影するにはどのような機材が必要ですか
9. 教材用映像撮影でのカメラ操作について教えてください
最終更新日 : 2012年3月1日