Q. 留学生の日本語の指導をどのようにしたら良いでしょうか-2

概要

留学生別科や日本語学校での日本語学習を経ても、日本語能力試験のN1レベルに到達することは難しく、そのレベルに到達しても、日本人から見るとまだおかしいところが残っている場合があります。そうした学生の指導を日常の教育場面でどのようにしていけばよいかを説明します。

読む(reading)

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読解力については、どの言語でも同じですが、たくさんの文章を読んでゆくしかないと思われます。ただし、いきなり難解な論文を読ませるよりは、比較的平易な概論書などを読ませるようにした方がいいでしょう。
また、日本人でも時におかしな日本語表現を書いてしまうことがあります。特に雑誌論文にはしばしばそうした傾向が見受けられるように思いますので、まず書籍を与えるのが良いかと思います。

書く(writing)

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書き言葉の矯正については、教員は最も適切な立場にいるといえます。むしろ教員こそが積極的に書き言葉に関与していくことが大切でしょう。これは、教育の場における評価が、ほとんどの場合、レポートや答案や論文など、書き言葉によってなされている現状からしても、必要なことといえます。
この点については、項目を改めて説明することにします。

ただし、ひとつ言っておくべきことは、教員が訂正してあげたものをそのままにせず、必ず復習し、どこがどうして適切でなかったのを考えるように指導することです。これを怠ってしまうような学生はどうしようもありませんが、復習をきちんとやってゆけば、必ず書き言葉の実力は向上してゆくものです。

(黒須 正明)

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最終更新日 : 2010年4月1日