Q. 留学生の日本語学習パターンにはどのようなものがあるのでしょうか

概要

留学生が日本語を学習するには3つのパターンがあります。一つは私立大学の設置している留学生別科を利用するもの、もう一つは日本語学校に通うものです。最後のパターンは指導教員が直接学生を指導する、というものです。

日本語学習のパターン

図 日本語50音図にまつわるものがたり図 日本語50音図にまつわるものがたり1留学生が日本語を学習するには、所属する大学に用意されている日本語学習プログラム(留学生別科)を利用するか、日本語学校に通わせるというやり方があります。もう一つ、指導教員が直接学生を指導するというパターンがありますが、これは前記のやり方による日本語学習を経てきた学生に対しても必要になるもので、別項目で説明することにします。
なお、留学生別科に入学する場合も、日本語学校(日本語教育振興協会の認定したもの)に入学する場合も、日本の在留資格は「留学」となります。

留学生別科での日本語学習

私立大学に設置されている留学生日本語別科というのは、学校教育法に位置づけられた正規のプログラムです。現在、私立大学と私立短大で合計68校に設置されています。その一覧は、日本学生支援機構のサイト2に掲示されています。
留学生別科に出願するためには、小中高をあわせて計12年間の学校教育を済ませている必要があります。なお、12年に不足する場合には、自国の大学等に在学した年数を加算したり、文科省指定の準備教育課程を修了したりすることになります。

日本語学校での日本語学習

現在、在日外国人の増加に伴って、日本語学校の数は増えています。日本語学校にも色々ありますが、財団法人日本語教育振興協会3に所属している学校であれば信頼して良いでしょう。
日本語教育機関の数は、年によって増減がありますが、現在395校あり、北海道から沖縄まで、都市部を中心にして各都道府県に存在しています。在学する学生の数は35,000人近くになっています。最も人数が多いのは中国で全体の約半数の18,000人程度、次が韓国で10,000人程度、以下、台湾、ベトナム、タイ、ネパール、インドネシア、ミャンマー、マレーシアと続き、アジア諸国の人々が多いことが分かります(2008年度のデータ)。もちろん、その中には就学目的の人だけでなく、就労目的の人も多く含まれています。

(黒須 正明)

参照文献

  1. http://www.kknews.co.jp/wb/archives/2007/07/50_1.html
  2. http://www.jasso.go.jp/study_j/documents/bekka.pdf
  3. http://www.nisshinkyo.org/
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最終更新日 : 2010年4月1日