概要
学習コンテンツには(「デジタル学習コンテンツにはどのような種類がありますか」)で紹介したような種類があり、eラーニングや授業の補完、大学の社会貢献などに利用されます。リメディアル学習や予習復習に利用する多数の実践例が、「メディア教育研究」をはじめとする学術雑誌などに報告されています。ここでは、Web上で見られるものを中心に、いくつかの事例を紹介します。
事例
講義ビデオの配信は多くの大学で取り組まれています。慶應義塾大学のSFC Global Campus1では、ビデオと資料を同期させたコンテンツを配信しています。また、東京大学のオープンコースウェアサイト2や慶應義塾大学のオープンコースウェアサイトでは、ビデオポッドキャストによる講義ビデオの配信が行われています。音声のみのポッドキャストは、英語をはじめとする語学の分野で多く見られます。オンライン学習大学ネットワークUPO-NET3では、Flash教材の配信が行われています。
SCORMコンテンツは、ユーザ登録が必要なLMS上で動作することもあり、公開されているものは多くありません。大学よりも企業内教育やeラーニングビジネスの分野で多く採用されているようです。 Webベースのコンテンツは、教員が個人的に制作しているものが多いようです。教育機関ではありませんが、大規模な例として、インターネット上で複数のボランティアが共同して教科書や参考書などを執筆するプロジェクトであるWikibooks4があげられます。オープンコースウェアでは授業資料(スライド)やテスト問題をPDF形式にして公開している例が多く見られます。
(森本 容介)
参照文献