Q. eラーニングの教材開発におおよそどれくらいの費用がかかるのですか

教材をどのようなメディアを使って制作するのか、また外注するのか自作かなどによってコストは様々です。
例えば、ケーススタディの教材を作るため、役者を雇って、様々なケーススタディの場面を制作した場合、約2時間程度の映像教材を外注すると2000~3000万円かかる場合があります。スタジオで撮影する場合と屋外に撮影機器を持って行く場合とではコストも変わります。また、Flashなどで作ったアニメーション教材などの場合、数コマで利用する量の教材作成でも、外注すると数百万円以上することが結構あります。
このような状況から、外注して教材を制作するとコストがかかるという問題が起こります。安価に抑えられるのは、教員の講義映像とそのときに用いるプレゼンテーション資料を同期させて、自作するものです。このためのソフトウェアやツールは企業から販売されています。プレゼンテーション資料中にハイパーリンク(他のコンテンツへのリンク)や画像、映像などを含めることにより多彩な教材作成もできます。このようなソフトウェアなどでは、売り切り、ライセンス費用払いなど様々な販売形態があります。ソフトウェアの購入価格は1CPUあたり100万円弱といったところです。またライセンス費用支払い形態もありますが、1コマの教材作成におおよそ数万円程度かかります。

これらは、いずれもの講義(説明)映像やプレゼンテーション資料が既に存在し、それらを相互に同期させた教材を作成するためのツールです。そのため、予めデジタルビデオカメラで講義映像を撮影しておく必要があります。講義映像を撮影しながら、その場で上記の形態の教材を作成できるツールもあります。パソコンにカメラが取り付けられており、そのパソコン画面上でプレゼンテーション資料を開きながら、それを説明する自分の映像を撮影するものです。映像と資料を同期させた教材を、内容の編集をしながら制作できるツールです。価格は機能によりますが、アカデミック版でおおよそ100万円程度から販売されているようです。
このように、自作で講義映像とプレゼンテーション資料が同期した教材を100万円程度で作ることが可能です。

(篠原 正典)

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最終更新日 : 2011年4月1日